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十字架のカルテ@感想

25/02/09 22:16

十字架のカルテ@感想
こんばんは🌙✴︎
今宵も寒い夜ですね。
冬月です❄️



今日はね
読書感想文になるかな。



たった今読了した所で
まだ自分の中に落とし込めてないので
話が行ったり来たりと
支離滅裂になるかもだけど🥹



読んだ本は
知念実希人 作
「十字架のカルテ」
という小説です。



この作家さん読みやすいし
起承転結が綺麗なので
結構好きなのです♪


今回のお話も勿論興味深い
内容でありましたが
精神鑑定医のお話なので
若干…重かったですね🥹


ただ相変わらず感情の機微を
表現するのが上手い。
心理描写を想像し易い様に
敢えて加筆している部分も
あるのでは、と思うほどです👏



十字架のカルテの概要ですね。

光陵医科大学附属雑司ヶ谷病院の
精神科医・弓削凛という人物が
この物語の主人公です。
(弓削って名字 初めて聞きました)
精神鑑定医を目指し、精神鑑定の
第一人者と言われる影山司院長に
弟子入りするという設定です。


影山に導かれ、凛は様々な
触法精神障害者とされる容疑者の
鑑定を助手として携わっていきます。


「復讐のために詐病を企てる者」
「罪を贖いたいと病気を隠す者」
「愛する者を救う為に
愛する者を容疑者にする者」
「愛する者を奪われた被害者遺族が
第二審の公判で突如証言を変え
被告人を心神喪失として無罪を乞う者」
そしてこの物語の最重要キー
「解離性同一性障害の連続殺人犯」


様々な容疑者の心の闇に迫る
緊迫感のあるミステリーです。



昔ね似た題材の小説を
読んだことがあったんです。
永井泰宇 作
「39 -刑法第三十九条-」


この物語は刑法第三十九条の
是非を問うお話で
事件の概要は恐らくですが
光市母子殺害事件をモデルに
しているのだと安易に想像出来ました。
作中で精神鑑定の正確性を
問題視している物語という印象。



刑法第三十九条は
⚫︎心神喪失者の行為は罰しない
⚫︎心神耗弱者の行為はその刑を減刑する
という条項です。



今回の十字架のカルテでは
精神鑑定の正確性をどこまでも
突き詰める精神鑑定医のお話です。
完璧主義の影山医師は自分の鑑定を
あくまでも客観的に納得にたる
確固たる証拠を必ず提示し
鑑定の正確性を評されている人物です。


その助手として走り回る凛。
しかし凛にも精神鑑定医を目指す
深く暗い理由があります。


小説の中でとても印象に残った
言葉がありました。
大切な一人娘を殺された父親の証言。

「精神病⁉︎それが一体どうしたって
言うんですか!そこに座っている男が
私の大切な娘を殴り殺したっていう
事実には変わりがない!妄想が原因なら
犯人の罪が無くなるとでも言うんですか?
そんなことはないはずだ!そこの男が
病気であろうと無かろうと
娘を殺した罪は存在するはずだ!」

と涙を流しながら絶叫し
法廷中に響き渡るシーンです。


犯人が精神疾患を患っていたからと
いって罪が消えるわけではない。
しかし刑法三十九条には
心神喪失状態の者の罪は問えないと
確かに明記してある。


ならば、
ならばその罪は
どこに行ってしまうのだろう?
ならば誰がその十字架を
背負うべきなのだろう?


そう考えさせられました。



容疑者…触法精神障害者にも
それぞれにバックボーンがあります。
その心の闇に巣食うモノを
覗き込むのはとてつとなく
己の精神も削られるはずです。


ニーチェの有名な言葉でありますよね。
「深淵を覗く時、深淵もまた
こちらを覗いているのだ」
この言葉は真理だと思ってます。


他人の深淵だけじゃなく
自身の深淵を覗く時だって。
自身の深淵を最深部まで覗ける人は
なかなか居ないのではないでしょうか。
誰だって怖いですよ。
自分の中に巣食う闇と対峙するのは。


それなのに更に他人の深淵となると
理解しようとしてしまうのでは
ないでしょうか。
"理解"ではなく客観的に"事実"として
捉えなければいけないのにね。



学生時代に心理学専攻だった
話を以前した事がありましたが
院までいき心理職に就いた友人達も
何人か耐えきれず自分が
深淵に飲み込まれていったのを
私自身も見ていました。


精神医学や精神鑑定の授業の時
講師をしていた精神科医の先生が
「他人の闇を覗き込むのは覚悟がいる」
と言っていたのをよく覚えています。
それから、
「必要なのは同調でも
同情でもなく傾聴だ」
とも。


今思い返すと講義内容も大事ですが
あの言葉が現役精神科医として
先生が最も言いたかった事
なのではないかなと思います。


あくまでも客観的で中立でなければ
自身も壊れかねないと。
事実、精神科医が精神疾患を患う
ケースは珍しい話ではありません。



「十字架のカルテ」
非常に興味深い内容でしたし
疾走感のあるお話なので
読みやすいと思いました。
読みやすい割にはジワジワと
重みが加わってくる感覚。
まるでボディーブローの様に。


読み応えは満点でした🙆‍♀️✨


知念実希人さん自身も
現役のお医者さんなんですよ!
この方が書く物語はほぼ
病院関連のお話ですが
現役医師であるが故に流石としか
言い様のない医療知識の膨大さと
医療現場の緊迫感を描いて下さります。


というか現役医師で
小説まで書くって
睡眠時間どうなってんの?(笑)
タイムスケジュール見てみたいのと
専門は何科なのか知りたい😂


「祈りのカルテ」
という小説は泣いちゃいました。
「天久鷹央の推理カルテ」シリーズは
今季からアニメ化されてます!
読みかけの「真夜中のマリオネット」は
激重なので徐々に読んでます(笑)



ご興味のある方
是非読んでみてくださいね📚❤️


重みを沢山伝えちゃいましたが
話自体はとても綺麗に纏まっており
きちんと完結します。
疾走感もあり緊迫感もあり
読んでいて飽きる事は無いので
オススメします🫶!



読んだ方は感想会しよ〜📚🎶



p.s.
ちょっとまだ話を全部
自分に落とし込めてなくて
支離滅裂だったらゴメン♡テヘ
ゆっくり受け止めていきます!




石堤別館❄️冬月❄️