りみか【ロイヤルOP対応】

優しいひとづま
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実録!見ず知らずの人の恥話

25/01/10 23:01

実録!見ず知らずの人の恥話

~以前読んだ本から抜粋~

あれは僕がちょうど17歳の頃。
バイト先に、好きな娘がいた。
彼女を映画に誘った。
彼女の答えはイエスだった。
僕は有頂天になった。
当日、映画を見て食事をし、ソウル・バーに飲みにいった。
バーを出て、吉祥寺の小さい広場のベンチに2人で座った。
何かたわいない会話をして、少しの沈黙が流れた。
この時、僕の中の何かが
「今だ!告白しろ!」と叫んだ。
僕はその声に押されるようにして、告白への一歩を踏み出した。
「おれ、きみのことが好きで……、つきあってくれないかな……」
沈黙。
静寂。
心が張り裂けそうになるほど長い時間が流れたあと、彼女は、細い細い声でこう呟いた。
「ごめんなさい。気持ちは判ってたんだけど、わたし、つきあってる人がいるの……」
この言葉を聞いて、僕はパニックに陥った。
その後少しの間のことは、全く覚えていない。
気がつくと、彼女は僕に背を向けて駅に向かって歩いていて、僕はその背中に向かって、
「 好きだ────! 好きだ────!
好きだ────! 好きだ────!
好きだ────!」
と、大声で叫んでいた。
彼女の背中が小さくなっていく。
周りが見ている。
それでも僕は気にせずに、彼女に向かって叫び続けていた。
ところで僕の実家は、吉祥寺にある。
叫んでいる途中、ふと強い視線に気付いた。
最初は無視していた。
きっとその時は、叫び続けていれば、もしかしたら彼女が戻ってきてくれるかも知れないと思っていたのだろう。
しかし、目の端に映っている、じっとこちらを見ていそうな人影は、一向に消える気配がない。
あまりに気になって、叫んでる途中でそちらに目を向けた。
すると目に飛び込んできたのは、横断歩道の真ん中で立ち尽くして僕を見ている母だった。
あの時のことを一度だけ母に聞いたことがあるが、母も
「恥ずかしさのあまり止めたかったけど、あまりの衝撃で体が動かなかった。あんな恥ずかしいものは見たことも聞いたこともない」と言っていた。
親子そろって、死ぬかと思った。








タイトル
「ふられ現場に母」
でした。


なかなか願い通りにはならないものよのぅ…既にお相手がいて撃沈はあるあるですし

しかし、いたたまれぬ結末
\=????(??? ????)/

りみか?????