りみか【ロイヤルOP対応】の写メ日記：優しいひとづま（松山ヘルス）

～以前読んだ本から抜粋～

ある日の習字の時間。

皆で墨をすっていると、開け放った窓から、教室に蜂が入ってきてしまい、子供たちは大騒ぎとなった。

先生は、
｢静かに墨をすってろ！こっちが何もしなければ、蜂は何もしなーい｣と一喝した。

僕の真後ろから

｢せっ、せんせーい｣という妙に緊迫した声がした。

振り返ると、後ろの席の浅井君のほっぺに、蜜蜂がとまって、這い回っていた。

浅井君は、寄り目になりながら、自分の顔の様子を知ろうと必死の形相だった。

そんな中、先生だけが妙に落ち着いて振る舞っていた。

しかし！またもや、浅井君が
｢ふぇんふぇーい｣という間の抜けた悲鳴をあげた。

それに気付いた先生は、なぜか浅井君を睨み付けながら、
｢じっとしてろ！こっちが何もしなければ、蜂も何もしない！｣とさっきと同じことを言った。

蜂は間もなく鼻から出てきて、浅井君の顔から飛び去ったのだが、僕は
｢先生の言う通りではあったけれど……｣と思いながら、クラスの皆と一緒に息ができないほどに笑いこけてしまい、死ぬかと思った。

このことが忘れられなかった僕は、後に転校する際の浅井君から、お別れの記念に習字用の小さな水さしを貰った。






タイトル
｢蜂が鼻の穴に｣
でした。

｢こっちが何もしなければ、蜂は何もしなーい｣
蜂が寄ってきたら思い出しましょう。
(　´_ゝ`)

りみか?????